令和6年度 教区集会・太祖瑩山禅師700回大遠忌法要(報告)

 令和6年10月8日(火)に令和6年度京都府宗務所 第3教区教区集会が昌寿院にて行われました。各寺院より護持会役員と住職などおよそ70名が参集しました。本年は大本山總持寺太祖瑩山紹瑾禅師700回大遠忌の年にあたり、教区正当法要を執り行いました。

 まず、午前9時30分より、瑩山紹瑾禪師700回大遠忌正当法要を曹洞宗の法要の中で最も丁寧とされる「献供十八拝 出班焼香差定」にて厳修。祖師に対して敬意を表し、湯菓茶など御供をするごとに導師が三拝をする丁重な作法によるものです。

 お供えをする法要中には、昌寿院梅花講員によるご詠歌の奉詠を行い、心に響く美しいお唱えが厳粛さを一層高めました。
 奉詠により、瑩山禅師のご遺徳を偲びぶとともにその教えを称え、出席者が一体となった大遠忌法要となりました。

 その後、曹洞宗特派布教師・埼玉県正覚寺 住職 中野尚之老師による法話が行われました。


 まず、管長告諭の伝達にはじまり、その内容を解説していただきました。
 お釈迦さまのおさとりになった「縁起の理法」をもとに物事を正しく見ることの難しさと大切さをお話しされ、告諭はお釈迦様の教え、道元禅師様の教え、瑩山禅師様の教え、それぞれが一本の法の筋で通っており、中野老師も素晴らしい学びをいただいている、と話されました。

「仏教の根本は慈悲であり、道元禅師が、回向返照の退歩を学すべし、とお示しのように謙虚であることが基本である」とその心構えを示していただきました。

 また、ご自身の出身地であるお寺が新潟中越地震により被害を受け、その寺を再興されましたが、東日本大震災によっても現在、住職をつとめている正覚寺も被害を受け、その再建に取り組んでおられるとのこと。檀信徒に支えられながら、再建に取り組む中で、瑩山禅師が「尽未来際 置文」における「師檀和合して親しく 水魚の眤づきをなし 来際一如にして 骨肉の思いを致すべし」とのお示しの大切さを実感をもって感じているとお話しされました。
 護持会役員と各寺の住職が集う中で、これまで以上に絆をもってお寺に尽力してください、との励ましをいただきました。

  


この法要の準備と運営には多くの護持会役員、梅花講員の皆様に携わっていただきました。おかげさまで、無事に教区集会・大遠忌法要を執り行うことができました。ありがとうございました。

護持会・寺族・東堂・中野老師と記念撮影
(護持会 近藤正会長・青木正一郎氏・福井啓二氏・奥田憲一氏・菱田幸造氏・山本英一氏・並河行彦氏・山内学氏)沼田行博氏は写真撮れませんでした