亀岡市仏教会「移動仏教講座~三千院・南禅寺~」(住職雑記)

令和5年4月25日(日)に亀岡市仏教会の移動仏教講座が開催されました。私も同会の副会長ということで参加してきました。
コロナ前には毎年開催し、各宗派のご本山などを参拝するなど、さまざまな宗派が集まる仏教会ならではの取り組みです。三年ぶりに開催する今回は、三千院と南禅寺塔中の南陽院・南禅寺に拝登しました。

三千院は天台宗の門跡寺院。亀岡市の穴太寺のご住職が現在、三千院の執事長をお勤めというご縁があります。さらには、現在の会長 浄土宗嶺松寺の伊藤会長が、三千院門主小堀光實大僧正と高校時代のご学友ということもあり、大変な歓待をうけ、小堀門主よりご法話いただきました。
久しぶりに三千院を訪れましたが、都会のお寺とは違う静けさがあり、苔と新緑、そして、大きな杉木立に心が洗われました。境内の往生極楽院では、国宝の阿弥陀三尊像を前に、執事長さんから解説していただきました。

三千院に続いては、南禅寺塔中の南陽院に移動。南禅寺派宗務総長で南陽院 鈴木正澄 住職にご案内いただきました。南陽院には、近年再評価されている木島櫻谷(このしま・おうこく)の筆による襖絵があり、間近で拝見させていただきました。

その後、南禅寺に拝登。書院をはじめ諸堂をご案内いただき、最後には三門に上り、特別に楼上の内陣に入らせていただき、宝冠釈迦座像にお参りすることができました。
南禅寺の三門は高さ22メートル。知恩院にも大きな三門がありこちらは、高さ24メートル。知恩院の三門は、特別拝観時にしか公開されていないそうですが、南禅寺は基本的にいつでも上ることができるます。歌舞伎の演目で、石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」の台詞でも知られる南禅寺の三門です。眼下にもみじの新緑が広がり、文字通りの絶景。秋には真っ赤な絨毯のようになるに違いありません。

雨模様の一日でしたが、おかげで苔が生き生きと、新緑がしっとりとして、いずれのお庭も最高の景色でした。特別な場所に拝観させてもらい、さすが仏教会の移動仏教講座!という大満足の一日でありました。