お寺×SDGs「絵本を届ける運動」に協力しました

完成した絵本を手に

 去る令和3年4月8日(木)午後1時30分より、昌寿院本堂にて「絵本を届ける運動」に取り組みました。当日は、梅花講の講員さん方を中心にご参加いただきました。
 「絵本を届ける運動」はシャンティ国際ボランティア会が行っている活動で、日本の絵本に翻訳シールを貼り付けて、教育環境のととのっていない国や地域に届けます。
 昨今、SDGs(持続可能な開発目標)に対する関心が高まり、企業や行政などでさまざま取り組みが行われています。お寺でも、SDGsに関連した活動ができないかと考えていたところ、曹洞宗のSDGsプロジェクトとして「絵本をとどける運動」に補助が出ることになり、それに申し込みました。
 シャンティ国際ボランティア会は、もともと曹洞宗のお坊さんが中心になって立ち上げた団体(曹洞宗ボランティア会)が、母体となっています。そのため、曹洞宗やお寺との縁が深く、災害支援や途上国支援など、これまでも様々な取り組みを共に行っています。

 今回は、まず導入として「SDGs」とは何か?ということからお話しました。
SDGsという言葉を、テレビや新聞などでも多く目にするようになりましたが、詳しく知らない方が多く、「なんか見たことある気がする」という声が大半でした。「SDGs=エスディージーズ」という読みも、なかなか難しいようで一般に広く浸透するにはもうしばらく時間が必要だと感じました。
 「絵本を届ける運動」はSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」をターゲットとするものです。

 動画で具体的な作業方法を確認し、実際に作業を始めました。今回は一人一冊の絵本を担当しました。
 翻訳シールをハサミで切り取り、日本語の本文の上に貼り付けるのですが、油断をすると、シールが歪んだり、シワが入ったりしてしまいます。また、翻訳の現地語が、まったく読めないので、貼り付けるページや場所を間違える可能性もあります。初めての作業でしたので、慎重に行い、翻訳シールのシートも一枚ずつ、配布するように工夫しました。

 慣れてくると、手際よくもよくなってきてスピードアップ。最後に現地語(今回はビルマ語)で作業を担当した人の名前を書いて完成です。今回は10冊の本を仕上げました。

今回作業した絵本は、タイにあるミャンマー少数民族の難民キャンプとミャンマー本国に届けられる予定です。

 行った日は、4月8日お釈迦様の降誕会。そして、小学校の入学式の日でした。日本では絵本を読んだり、学校に行くことはあたりまえのことで、特にそのありがたさを感じないことも多いのですが、世界に目に向けるとけっして「あたりまえ」ではないことが分かります。すべての人たちが等しく尊ばれて、その力を十分に発揮できる環境ができれば素晴らしいと思います。日本にも課題はありますが、今回は、世界の子どもたちに思いをはせて、活動しました。ご参加の皆さんありがとうございました。