AI時代に大切なこと(法話)
巨人の阿部監督が辞任したニュース。我が子に対してであっても暴力は許されないことを、あらためて認識しました。
驚いたのは、娘さんがAIに相談し、児童相談所、警察へとつながっていった経緯です。
この件で、「やっぱりAIはダメだ」と感じた人も多いと思いますが、私は、「AIはしっかり仕事をしたのではないか」と感じています。
AIの提案を採用し行動したのは娘さんであり、その後の対応は人間によるもの。各対応は間違っていないのでしょうが、どこか機械的・マニュアル的な印象が残ります。もう少し対話を重ねれば結果も違ったのだろうか。そんなことも考えました。
AIは日々学習し、調整されて、倫理や安全に配慮した回答を出すように進化中です。
対して人間は、感情に流され、迷い、悩み、ときには判断を誤ります。
それが人間らしさでもあるのですが、AIを使いこなすためには、人間としての「地力」を養うことが、重要になってきていると感じます。
「冷暖自知 (れいだんじち)」
水の冷たさや温かさは、自分で飲んで初めて分かる、という意味です。
頭でわかったつもりだけではダメということです。
お墓参り、読経、ご詠歌、巡礼、写経や坐禅などは、AIに代わってもらうものではありません。
自らが行い、体験する。そこから得た経験や確かな実感。
これこそが、これからの時代を生きる私たちの、揺るぎないより所となるのではないでしょうか。
住職 龍樹 合掌 (おてらだより14号より)

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